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2007.2.12 所蔵作品展 近代日本の美術 前期

3かいめ

御舟さんの「山椿」「夜梅」が展示されていた。
特に「夜梅」は昨年度新収蔵され、近年軸装し直され
初めて展示されたそう。
まろく輝く月のもとで静かに咲く梅に心うばわれました。

あと、
雀がかわいくてその前から離れられませんでした・・・。

◆前期 [2007年1月2日(火)~2月4日(日)]
横山大観《観音》1912年頃
吉川霊華《羽衣翻飜(はごろもはんほん)》 1923年
徳岡神泉《芥子》1924年
速水御舟《門(名主の家)》1924年
村上華岳《楊柳観音》大正~昭和時代
竹内栖鳳《宿鴨宿鴉》1926年
横山大観《満ち来る朝潮》1943年
横山大観《南溟の夜》1944年


☆☆☆
所蔵作品展「近代日本の美術」では、今回1F特設ギャラリーにて、横山大観(1868-1958)の長大な画巻《生々流転》(重要文化財)を特別公開いたします。2002年のリニューアル開館後初めての全長40メートル一挙公開です。壮大なスケールを持つ《生々流転》の魅力をぜひご堪能ください。
 また同じ1F特設ギャラリーでは、併せて当館所蔵作品を中心とした大観の他の作品を展示いたします(一部展示替があります)。4F~2Fの所蔵作品展とともに、どうぞご覧ください。

 《生々流転》は大気中の水蒸気からできた1粒の水滴が川をなし海へ注ぎ、やがて龍となり天へ昇るという水の一生を、40メートルにもおよぶ大変長い画面に水墨で描いた作品です。
 作者の横山大観は岡倉天心のもとで、菱田春草、下村観山らとともに近代日本画の革新を目指し、東洋の精神を基盤に西洋画の手法を取り込みながら、新しい表現様式を追求しました。輪郭線を使わず、色彩の面的な広がりにより空気を描こうとした朦朧体(もうろうたい)の技法などはその代表的な例といえるでしょう。
 《生々流転》は大観55歳の作で、長大な画面にもかかわらず、どこにも破綻のない完璧な構成によって組み立てられた密度の高い作品です。
 「生々流転」とは「万物は永遠に生死を繰り返し、絶えず移り変わってゆくこと」という意味の言葉です。大観の《生々流転》にも、繰り返し姿を変えながら終わることのない水の生涯が描かれています。彼の壮大な自然観や人生観をも読み取れるダイナミックな作品ですが、一方で画面のところどころに鹿や猿などの生きもの、川に舟を浮かべる人などの小さなモチーフが描きこまれ、ささやかな生命に対する温かい眼差しもうかがうことができます。
by kinmokusei_verdi | 2007-02-12 03:45 | 展覧会
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