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2004.11.14 樂茶碗-手のひらの小宇宙 (茨城県陶芸美術館)

(2004.9.25~11.23)

フライヤーにあった初代長次郎の重文「赤樂茶碗 無一物」は展示期間が終わっていて
観られず残念だったが、樂家歴代の作品が観られ充実した展示だった。
そのむかし(笑、博物館学で樂美術館見学・実習があったのに興味なくてさぼったことが
もったいなかったな、と思った。まぁ、学生の頃だと結局良さがわからなかったかも
しれないけど。

気になったものを列記すると
 2/初代長次郎/黒樂茶碗 銘 面影/銘をしみじみかみしめた。
 6/田中宗慶/三彩獅子香炉/緑釉がきれい。ブタ鼻でかわいい~。
18/四代 一入/樵之繪黒樂茶碗 銘 山里/荷を棒にくくりつけて持つ姿は
PINGU・・・(違
22/四代 一入/赤樂獅子香炉/ふんばっててなんだかかわいい獅子の香炉。
23/五代 宗入/黒樂茶碗 銘 比良暮雪/かたちといい、釉のかかりといい、
手にとってみたい。
28/六代 左入/赤樂茶碗 銘 桃里/少しいびつで金継ぎしているので
桃のかたちに見える。なかなか。
32/七代 長入/象香炉/緑釉がかかったうずくまる象。なんか妙。
42/十一代慶入/貝貼文白樂茶碗 銘 潮干/見込に貝を象った浮き彫りが
貼られていて茶を飲むとだんだんに見えてくる趣向。これでお茶をたててみたい。
43/十一代慶入/鵞鳥大香炉/香炉にしては大きい!首を不自然に曲げた鵞鳥は・・・
確かにマニエリスムだ。
47/十三代惺入/黒樂茶碗 銘 荒磯/蛇蝎釉がかかったすそが白く波頭のように
見えてなるほど荒磯。
49/十三代惺入/鬼面耳付八景花入/ま正面から見ると鬼じゃなくてちょと間の抜けた
牛みたいだ・・・。
58/十四代覚入/黒樂茶碗 十三歳初造り/これが13歳の手になるものか・・・と感嘆。
59/十四代覚入/兎之繪黒樂茶碗 銘 玉兎/のびてはねる白兎。きゅーと。
67/十四代覚入/赤樂平茶碗 銘 瀬音/'65年の作品。斜めにいれられた箆で
出来た模様がせせらぎのよう。
74/十四代覚入/黒樂茶碗 銘 翠鳳/緑の黒髪と言うごとく、黒の中に緑が、
黒が深い緑に見える。
82/十五代吉左衛門/[白樂]釉茶碗 銘 梨花/細かく貫入のはいった肌、
口が花のかたちのような。繊細なかたち。ただしどこに口をつけるか飲みにくそうだ。

初代は500年前だったので歴史を感じながら観ていたけれど、
十五代まで来るといきなり現代に引き戻された気分。
その重みはいかばかりか。
by kinmokusei_verdi | 2004-11-20 20:28 | 展覧会
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